上川に冬の訪れ
文 牛山与広

この諏訪の地に冬の訪れを告げるのは八ヶ岳の初雪である。そして本格的な冬の気配を感じる12月にコハクチョウの訪れが報道され、厳しい冬へと突入して行くのである。
11月中旬の出勤途中、車中より何気なく上川の鷹野橋から上流をみると、数羽のコハクチョウが飛来する姿を偶然目に止める事が出来た。朝陽が赤く水面を染めはじめる気配の中、10Mほどの高度から水面に降下している瞬間であった。車を近くの駐車場に素早く止め、カメラを持って橋の袂まで走ってはみたもののもうそこには白鳥の姿はない。そのままこのコハクチョウの事は忘れていたのだが、11月29日に再度同じ風景に出くわした。そうなると飛来地に行ってみたくなる。
そんなわけで急遽上川の上流に車を走らせた。そこに昨年と同様の管理小屋が建っていて70才台と思われる4名の男性が川縁の清掃片付けをしている。「今年もいよいよ来ましたね!寒い中ご苦労様です」と言う。「今年はいつになく早く来ただよ。去年の記録だと12月15日に50羽来て、一番多いときで300位だったな。」「今年はいつ来たんです?」「11月6日に2羽。7日に5羽。それから、、、、」と細かく説明をしてくれる。11月29日現在27羽だそうだ。
川面をうっすらと覆っていた朝靄が瞬間的に消える。コハクチョウがいっせいに「クエ」若しくは「クヒャ」といった鳴き声をあげる。風が一瞬通り過ぎ、それに驚いたように3,4羽が飛び立とうと大きく羽ばたく。しかし水面から数十センチだけ浮かんだ後、何もなかったようにまた川の流れに身を任せている。
何枚か写真を撮り、帰ろうとすると「まあもうチョット、火に当たって行きましょうや」
「天気が良くなったで、白鳥が飛んでくるかもしれねえよ」「そうだな、どういうわけか、天気のいい日に来るなあ」などと、誰に話すともなく話は続く。まあこの会話に入ってみるのも良いかと思い「この白鳥は、いつ頃まで居るんですかね?」と聞く。「そうだな3月20日頃」「いや3月の下旬だよ」「なんのなんの、今年は4月まで居るよ」「ばかいっちゃいけねよ、今年はいつもより早い!」とそれぞれの意見が違うようだ、しかしいつまで居るかという事よりこの会話自身をを楽しんでいる感じである。「で、あの、去年はいつ頃でしたか?」と場を壊す質問をしてしまう。
「そうだな3月の20日だよ」とややむっとした感じで答えてくれる。
7時30分に会社で待ち合わせしている事を思い出し、お礼を言いながら車に乗り込む。「オーライ、オーライ」と誘導してくれるが、『その場所に居たら、俺はバックできないよ。』とつぶやきながら、出来る限りのお愛想顔で軽く会釈し飛来地を後にした。車の調子(マフラー)がこの春から悪いので、音にびっくりして、白鳥がどこかに行ってしまうのではないかと心配しつつ上川を後にした。朝陽がまた力強く射し、川面がキラキラと光っていた
文 牛山与広

この諏訪の地に冬の訪れを告げるのは八ヶ岳の初雪である。そして本格的な冬の気配を感じる12月にコハクチョウの訪れが報道され、厳しい冬へと突入して行くのである。
11月中旬の出勤途中、車中より何気なく上川の鷹野橋から上流をみると、数羽のコハクチョウが飛来する姿を偶然目に止める事が出来た。朝陽が赤く水面を染めはじめる気配の中、10Mほどの高度から水面に降下している瞬間であった。車を近くの駐車場に素早く止め、カメラを持って橋の袂まで走ってはみたもののもうそこには白鳥の姿はない。そのままこのコハクチョウの事は忘れていたのだが、11月29日に再度同じ風景に出くわした。そうなると飛来地に行ってみたくなる。
そんなわけで急遽上川の上流に車を走らせた。そこに昨年と同様の管理小屋が建っていて70才台と思われる4名の男性が川縁の清掃片付けをしている。「今年もいよいよ来ましたね!寒い中ご苦労様です」と言う。「今年はいつになく早く来ただよ。去年の記録だと12月15日に50羽来て、一番多いときで300位だったな。」「今年はいつ来たんです?」「11月6日に2羽。7日に5羽。それから、、、、」と細かく説明をしてくれる。11月29日現在27羽だそうだ。
川面をうっすらと覆っていた朝靄が瞬間的に消える。コハクチョウがいっせいに「クエ」若しくは「クヒャ」といった鳴き声をあげる。風が一瞬通り過ぎ、それに驚いたように3,4羽が飛び立とうと大きく羽ばたく。しかし水面から数十センチだけ浮かんだ後、何もなかったようにまた川の流れに身を任せている。
何枚か写真を撮り、帰ろうとすると「まあもうチョット、火に当たって行きましょうや」
「天気が良くなったで、白鳥が飛んでくるかもしれねえよ」「そうだな、どういうわけか、天気のいい日に来るなあ」などと、誰に話すともなく話は続く。まあこの会話に入ってみるのも良いかと思い「この白鳥は、いつ頃まで居るんですかね?」と聞く。「そうだな3月20日頃」「いや3月の下旬だよ」「なんのなんの、今年は4月まで居るよ」「ばかいっちゃいけねよ、今年はいつもより早い!」とそれぞれの意見が違うようだ、しかしいつまで居るかという事よりこの会話自身をを楽しんでいる感じである。「で、あの、去年はいつ頃でしたか?」と場を壊す質問をしてしまう。
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完成見学会のご案内
- 【完成見学会予定】
-
7月下旬予定 諏訪市
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