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第一回「ゼロエネルギーハウス基礎編」
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小川新作
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「へいへいほう」6月号より
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| ゼロエネルギーハウスという言葉を、ちょくちょく目にしたり、耳にしたりするようになりました。当社も機会がある度に「ゼロエネルギー、ゼロエネルギー」と唱えていますし、最近では、セキスイハイムが「ゼロエネルギーハウス」と大々的に宣伝しています。 しかし、お客様からすると、「何がゼロになるの?」「太陽光発電を大量に乗せればゼロ?」「イニシャルコストはどうなの?」等の様々な疑問が有って、すっきり理解できないと言うのが本音だと思います。 もっと早く明言するべきでしたが、この特集を通じて、当社の言うゼロエネルギーハウスの定義、その理論と手段 イニシャルコストとランニングコスト等、明らかにしたいと思います。 ゼロエネルギーハウスの定義 まず、当社の考えるゼロエネルギーハウスの定義の前に、一般に言われてきたゼロエネルギーハウスについて説明します。 皆さん、ソーラーハウスという言葉をご存じだと思います。太陽熱を暖房、給湯に利用する建物のことです(一般に暖房)。機械設備、配管等を用い太陽熱の能動的利用を図るのが、アクティブソーラー。対して、窓面を大きくしたり、蓄熱層をもうけたりという受動的利用を図るのをパッシブソーラーと呼びます。 このパッシブソーラーハウスにおいて、暖房費がゼロになる建物のことを「ゼロエネルギーハウス」と呼んだのが当初でした。入った熱を逃がさないようにするため、断熱性能はきわめて高水準が要求されますし、窓は大きくかつ熱が逃げないようにと、窓の断熱性も非常に高レベルでなければなりません。また夜の暖房も昼の日射でまかなわなければならないので、昼の熱を夜まで蓄えておくことが必要となります。いわゆる蓄熱体、蓄熱システムを工夫せねばなりません。 この様に、パッシブソーラーから発したゼロエネルギーハウスでしたが、そのうち広い意味に使われるようになり、アクティブソーラーであっても暖房熱のすべてを自給できるので有ればゼロエネルギーハウスと呼ぶようになりました。 アクティブソーラーは、太陽熱の利用、取り入れ方法、及び設備に大変な工夫があるのですが、断熱性能の追求(窓も含め)は、パッシブ系に比べ、あまり熱心ではないのが、一般的な傾向に思えます。 この様な背景をふまえて、当社のゼロエネルギーハウスについて説明します。 当社は、高気密高断熱住宅の専門会社です。建物の性能は、パッシブ系ですが、太陽光の有効利用は、同時に最重要課題でもあったのです。断熱性能の追求とともに、様々なアクティブソーラーシステムに目を向けてきました。 その上で当社が至った結論は、「①建物の高断熱化は、絶対に必要!②アクティブソーラーシステムにおいて、太陽光発電に勝るシステムはない!(理由は後述)」でありました。この2点を骨格に、様々な工夫による肉付けをして、当社のゼロエネルギーハウスは成り立っています。 本題からはずれますが、太陽光発電システムに対しては、その価格、性能ともに、当社は何も寄与することができません。 結果として(高断熱住宅+太陽光発電)を普及価格帯に乗せるには、(高断熱住宅)をいかに安価に作れるかにかかっています。お客様には、このシステムセット価格がいくらなのかで評価していただきたいと考えています。 具体的に当社のゼロエネルギーハウスの定義をします。 1.フル電化仕様(照明・通常電化製品・調理・給湯・暖冷房すべて電化) 項目2とも関係がありますが、売り電費と買い電費の差額がゼロという基本ですから、光熱費はすべて電気料で有る方が、収支決算が明快であると考えます。また将来的に各種光熱費(ガス、灯油、電気)が変動しても(電気料ー電気料)ですから、ゼロはゼロ。 2.年間電気料ー太陽光売り電費=0円以下 太陽光発電が、アクティブソーラーシステムの中で最も優れている根拠として2点あげます。 第1に太陽熱を、一番利用しやすいエネルギーである電気に変えている点。 第2に、昼の日射エネルギーを夜利用する(蓄熱とか蓄電)という各住宅レベルでは最困難な部分を、売り電買い電というシステムによって中部電力が支えている点。この2点は革命的でした。おかげで太陽光発電システムを取り入れることにより、当初のゼロエネルギーハウスの目標であった「暖房エネルギーゼロ」を超え「年間光熱費ゼロ」が実現できるようになったのです。但し、住宅で必要とするエネルギー量のすべてを太陽光発電によって発電するわけではありません(量としては)。安価な夜間電力を積極的に利用し、高い昼の価格帯で、発電電力を買い取って貰うと言う工夫によって(即ち、中部電力の売買電の価格システムを利用することに依り)トータルがゼロ円になります。そういった意味で、ゼロエネルギーハウスと言うより、ゼロ円エネルギーハウスという方が正しい呼び方かなとも思います。 3.太陽光発電4kw搭載 4kwの太陽光発電は、30坪総2階建ての建物で有れば搭載可能です。価格も250万を切ってきます。ほとんどの住宅で無理なく乗せられる大きさですので、この容量を標準とします。4kwの太陽光発電が年間に発電する額は、自給分を含めて約9万5千円〜10万円です。違う表現をすれば、年間光熱費を95,000円以下に抑えられれば、ゼロエネルギーハウスが実現するのです。 4.建築費 59万8千/坪 以下(税別) 40坪以上の通常建物として (ベーシック仕様+暖冷房+カーテン+周囲給排水+太陽光発電+工事面積算入部) この様に、すべて含まれる価格の事をオールイン価格と言います。あれも別、これも別というローコスト系の坪単価表示とは、20万/坪くらい差があります。 5.全館冷暖房 24時間計画換気 無結露 寒さ暑さを我慢で耐えてのゼロエネルギーハウスでは価値がありません。家中が一年中快適な環境で、かつゼロでなくてはいけません。 以上5項目が、当社のゼロエネルギーハウスの定義です。 来月号では、断熱仕様・暖冷房の方法・家電・調理電力・換気・給湯の詳細について、何を使って、どのようにしたらという、実際について「ゼロ円エネルギーハウス実戦編」と銘うってお届けします。 お楽しみに。 ![]() |
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